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2015.09.14

1年間で一番幸せな1日

 昨日は文化祭でした。毎年のこととは言え、直前のドタバタ準備で9月に入ってからのこの2週間は連続で土日がなく休日出勤。本番終了後の代休日である今日はもうぐったり。まだ疲れが取れません。

 一昨年前から、展示会場を通常の教室の1.5倍の広さがある特別教室に変更しています。広いだけでなく教室内のアレンジが効くのが利点である一方、入口が廊下からやや奥まっているのが欠点なのですが、それをも凌駕する雰囲気作りはできているような気がします。

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 入口には部長を中心とした今年の2年生が全員で手作りした看板が誇らしげに飾られました。数日前に初めて見たのですが、その時はもう驚き。(゜ロ゜屮)屮 こんな「手彫り」の一枚板の看板、いったいいつの間に作ったんだろう。聞けば部長の家は工務店なんだとか。彼女の自宅に集まり、みんなで彫ったのでしょうか。感動です。私が顧問でいる限り、いやうちの写真部が続く限りの永久保存版となりました。

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 会場は相変わらずの盛況ぶりです。高総体と体育大会の写真をL版で(希望者には追加料金を取って、2LやA4で)プリントして販売します。売り上げは全て、後期の活動で使用する印画紙とインクの購入費に消えます。

 もちろん自分たちの自信作を額縁に入れての展示もするのですが、一般の生徒の9割はL版の作品の方にしか興味を示してくれません。どう撮ったかではなく、誰が写っているかが大事。芸術より記録。そういうことです。もう慣れました。でも写真部たるもの、そこは割り切って、「L版は売り上げのため、作品は自分のため」と、後者に持てる力の大部分を注ぐ、いや注がせるのが顧問の仕事です。

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 文化祭の一日は、部員にとって「プリント販売作業の一日」です。他の展示やイベントを見に行く暇もなく、交代で注文を受け付け、それをプリントする作業に追われます。売り上げから逆算すると、昨年同様、L版換算で約1000枚を売り上げました。顧問が物理の教員なので、日頃は物理教室用のPCも使えるという特典も含めて、PCは4台あるのですが、プリンターは残念ながら2台しかありません。そのため印刷処理がはかどらず、今年も「後日渡し」の商品が大量に出てしまいました。ハード環境面の限界。ここからは顧問の仕事。何とか事務員さんに掛け合い、新しいプリンターを購入して貰えるよう外交努力をしてみようと思います。

 今年は3年生4名が引退しても1、2年生だけで16名もいる我が部は、例年とひと味違う新しい試みが3つもありました。

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 1つは教室内の装飾です。2年前の男子部状態だった頃には考えもできなかったこと。もしかしたら初めて部屋を飾ることを試みたのかもしれません。しかしながら装飾に関しては発展途上というところでしょう。まあ及第点。

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 2つ目が自分たちのミニ写真集(=ブックレット)作りです。顧問の知らぬ間に鹿子前での撮影会を企画し、その時の様子を撮影した写真を利用して、部紹介のミニ写真集を作成したのです。

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 編集した女子生徒のセンスのおかげで、本当におしゃれな写真集になりました。完全手作りなので約20冊ほどしか作れなかったのですが、「ご自由にお持ちください。」の看板を添えておいたら、あっという間になくなりました。予想はしていましたので、なくなったタイミングで、取っておいた5、6冊を出して、看板を「お手にとってご覧下さい。」に変えることにしました。もちろん、顧問は1冊手元に持っています。私の宝物がまた1つ増えました。

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 3つ目はスタジオ撮影の企画です。展示会場以外にもうひとつ教室を割り当ててもらい、会場内で「好きなポーズを撮影します。」というものでした。撮影したらすぐにプリントし、会場内に準備したペンやシールでデコり自由ってところが、いかにも女子高生的発想です。プリクラってわけね。

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 スタジオ撮影をする行為が部員にとってはプロの活動っぽくてとっても良い企画だと思いました。自分たちで一生懸命考えたとのことだったので、一切口出しせず任せていたのですが、これが予想外の苦戦。お客さんの入りが悪く、会場には閑古鳥が鳴いていました。

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 そこで私から改善アドバイス。「受付を外に出すんだよ。」 正解でした。宣伝が不十分だったので、呼び込みもない教室にはなかなか人は集まらないもの。場所を変えてからは彼らも通りゆく生徒に声かけをかけ、徐々にお客さんも集まるようになったみたいです。

 文化祭を通じて私が学んだことは、「芸術は、見るのが難しい」ということです。写真が好きな私たちと違い、一般の人たちは「どう撮ってあるか」ではなく、「何(誰)が写っているか」が大切なのです。せっかく顧問にしかられながらもそれに耐えて...ぁいや、指導を受けながらがんばって作り上げた作品ですから、やっぱり見て欲しい。きれいに仕上げるとかきれいに飾るという努力を目一杯おこなっても、それでも見てくれないお客さんに見てもらえるための手立ては、やっぱ「作品解説」だなと思うようになりました。生徒もがんばってるんだから、顧問もがんばんなきゃと思い、昨年から生徒の全作品に対し、その写真のポイントと顧問からのメッセージをカードにしたため、キャプション(=タイトルカード)の横に掲示することにしてみました。高校生への効果は定かではありませんが、大人の人たちはかなり読んでくれているようです。そしてその上で改めて作品をじっと見てくれるようになりました。彼らの作品が確定したのが、前日の夕方6時50分。まさに滑り込みセーフ。そこから全作品を写真に撮り、自宅でそれを見ながらコメントを考えました。約70作品のコメントカードが完成したのが深夜1時30分。気がつけば5時間ほど休みなく集中して作業していたため、そのまま布団にバタンと倒れ込みました。(^_^;)

 昨年は活動・作品の量、質ともに大変レベルが高く、出来すぎの1年間でした。そのため、今年は私からの要求のハードルが自然に高くなっていたのかもしれません。2年生ががんばっているということが分かっていたにもかかわらず、「今年は口出ししないようにしよう。」と心に決めていたにもかかわらず、直前のもたつきについつい厳しいことを言ってしまいました。(それでも、例年の半分くらいの厳しさだったと思うけど。)

 終わったあとの解散前、お説教して終わろうと思っていたのですが、考えを変えました。そのきっかけは、見に来て下さっていた保護者の一言。

 「娘は『先生、気に入ってくれるかなぁ。喜んでくれるかなぁ。』っていいながら、この看板作ってました。どうでしたか? 気に入って貰えましたか?」

 がんばっていたことを褒めよう。足りなかったことは最後に付け足し程度で良いと。成長過程の彼ら。「『真面目な彼らに、過度にプレッシャーをかけてはいけない。』と、いつもお前自身が自分に言い聞かせていたじゃないか。」と改めて自分につぶやきました。この年にもなって基本を忘れかけていた私に、気づかせて下さった保護者の方に感謝。

 最後にがんばった部長からの一言で部のミーティングを締めようと思い、振ったところ、

部長:「先生、私たちの作品にコメントをつけて下さって、ありがとうございました。」
みんな:「ありがとうございました。」

と言われました。

「はい、お疲れ。解散!」ってさらっと言って終わりました。

泣きそうでしたので。(;_;)


私は幸せです。

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