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2018.08.31

シンガポール旅行記 その64

 Bras Basah Complexを出て周りを見回したとき、また一瞬だけ方向感覚を失う。大きな建物の場合、入ったところと違う場所から出ると、さらには周囲の風景になじみがないと、こうなってしまうのはしかたがない。ここで踏み出す第一歩の方向を間違えると大変なことになるので、地図を広げて落ち着いて向きを確認する。とりあえず大通りの方向を目指そう。憧れのRaffles Hotelがあるはずだ。ほんのちょっと歩くと、Raffles Hotelを発見。どうやら改装工事中のようで一部が囲われていたが、きれいに外装工事したばかりと思われる部分の前で記念撮影。できれば泊まって本家のシンガポール・スリングを飲んでみたかったが、あまりに高級すぎるホテルなので、きっと貧乏性の私たちは、泊まったり飲食するどころか、中に足を踏み入れるだけでも落ち着かないだろう。

 Raffles Cityという建物が目の前に見えてきた。入口には巨大なこどものオブジェがあった。「ここがRaffles Cityだよ。」と言いながら看板を指さしている感じ。曇りとは言え真夏の午後1時頃のこと。外を歩き続けるのはつらいので、ラッフルズシティー・ショッピングセンターの中に入ってみる。地下に降りると、たくさんのお店の間の通路を、それはそれはたくさんの人たちが行き交っている。平日のお昼時。おそらくは現地の人々がランチを求めてやってくる中心地なのだろう。

 おしゃれなブティックとインテリアのお店、レストラン、ファーストフードに文具。文具か、いいなぁ。しばらく店の中を覗いてみる。お土産になりそうなものを探すが、おしゃれではあるが基本的には日本にでもありそうなものばかりで、買うにはいたらず。レストランも探しつつ歩くが、結局ここで昼食を取ることはなかった。ほんとはここで食事でもよかったんだけどなぁ。

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   こうしてみると、「ここだよっ」て感じ

 この建物は地下鉄のCity Hall駅につながっている。妻が「オーチャードに戻って昼食場所を探しましょう。」というので、南北線に乗ってSomersetへと向かう。これで地下鉄4回目。

 サマセット駅から地上に出ると、313@サマセットの中に出る。1階の南側のフロアには、カジュアルなテラス式のレストランがあり、なんだか映画のワンシーンの中に来た気分になる。ああ、そうか。USJやTDRあたりに見る感じだからか。屋外の「ディスカバリー・ウォーク」にもカフェやバーが並んでいる。この通りがどうしようもなくおしゃれで、カナダのスパークス通りで感じたあの思いが蘇ってくる。日本にもあるんだろうけど、田舎暮らしの私にはとてもまぶしい。

 後で知ったのは、地下3階にはアジアをはじめとする各国の料理を楽しめるフードホールがあり、奥には、スーパーマーケットもあるのだそうだ。このあたりはおそらく日本の大型スーパーマーケットのフードコートに感覚が近いものだろうと予想がついた。しかし、私がネットで見たときに目に飛び込んできたのは、5階のフードコート「フード・リパブリック」。ローカル料理の名店が勢揃いしており、1000席ものテーブル席があると書いてある。こうした気軽さがうれしい。ということで、いざ5階へ。

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気のせいか、日本より洗練されている感じさえする

 エスカレーターでゆっくりと5階に上がると、そこは全面がフードコートになっていた。十分に広いスペースが狭く見えるほど、いろんなお店と、たくさんの席と、沢山の人で埋められていた。しかし、所々に空席はあるので、食べる場所を確保しなければならないということはなさそうだ。二人で左回りに順にお店を見て回る。

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   屋外のホーカーズとは違い、洗練されているため入り込みやすい

 シンガポールらしく、シンガポール料理を始め、マレー、中国、インド、韓国、日本、その他の各種アジアンフードがみごとに取り揃えられている。(そう言えば、なぜか洋食はなかったなぁ。)日本と同様、セットメニューが豊富な店もある。店の前に食材が並べられているお店は、どのように注文して良いのかが分からず敷居が高い。ガラス越しに刀削麺を作っている。生で見るのは初めてだ。

 カナダでは「Sushi-Bento」を食べたが、ここでは日本食を食べる気はしない。食べても、おそらくは完全な日本食そのものなんだろうと思えるから。1周目は様子見。2周目に入る。で、何にしよう。どれもこれも食べてみたくて、試してみたくて…決めきれない。「ここでしか食べられないものは何か、一つだけ選ぶならどれか、1回限りの選択だから間違えるなよ。」という自分で自分にかけたプレッシャーに負けていた。そこで頭を切り替えた。もうしょうがない。胃袋に聞こう。それしかない。その結果、二人の意見が一致したのが、よりにもよって「韓国料理」だった。(えーっ!?)私はご飯を食べたかった。ちょっとスパイシーなやつを。そこで私はキムチ・チャーハンを、妻は韓国風焼きそばを選んだ。窓際の席についてようやく昼食にありつけた。歩きっぱなしでもあったのでちょっとほっとした。味の方はまあまあという程度。シンガポール感はまるでなかったが、日本では味わえなかったかもしれないことは確かなので、それでいいと思った。

 この時、あることに気づいた。日本ならどこかに飲み物を売っているか、無料の「水」がありそうなものだが、それが見当たらない。幸い手元に持っていたペットボトル入りの(甘くない)お茶を飲んだのだが、なんと飲み物をたくさん積んだワゴンを押し、売り歩くおじさんを発見した。シンガポールのフードコートでは、飲み物はこうした人から買うのが標準のようだ。結局、そのおじさんを眺めるだけで、買うことはなかったのだが、あとで、「買ってみれば良かった」と後悔してしまった。今でも、あのカナダのミントでしか見かけなかったソフトドリンクの自動販売機にコインを投じなかった自分を悔やんでいる。そうした経験をしておきながら、瞬時に判断がつかないところが、まだまだな私である。

(つづく)

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